隣の席の俺様ヤンキー

「・・・のほうが可愛いから。」


月希先輩はなにか、つぶやいた

でも、最後の部分しか聞こえない


「なんて言いましたか？」


「なんでもない。」また月希先輩は顔を背けた


今日の月希先輩はなんだかおかしいな・・。



「あのっ・・」話しかけた途端、教材室のドアがガラガラッと開いた



「お前たち、なにしてるんだ？」先生が開けてくれたみたいだ



「ちょっと、閉じ込められ・・ふぐっ」


「なにもないです。すみませんでした。」月希先輩は私の口を抑えながら
足早に教材室から出た



渡り廊下までたどり着いて、ようやく手を離してくれた



「なにするんですかー」


「閉じ込められただとか言うと大事になりそうだし。ちょっと嘘ついただけ」


「そうですか・・」


「・・さぼるか」


「え？」


「行くよ」そう言うと、私の手を掴んで歩き出してしまった