SトロベリージャM
実野里は、首をブンブン振って、妄想のモヤモヤを飛ばし散らした。


「お前、何やってんだ?赤い顔して、首振って。」


「あ・・いや・・準備体操よ!」


妄想のモヤモヤがどこに飛んでいったのかは分からないが、広大な夏空に昇っていくことを願った。


(妄想が目に見えるものじゃなくて良かった。)


つくづくそう思った実野里だ。


「そんな顔が赤くなるほど、首振る体操なんてあるかよ。セットした髪が乱れるから、やめろ。」


「ねぇ、あのメイドって・・。」


「何のことだ?」


「えっ!この髪とか化粧してくれた・・。それに、ダイがドレスくれたんでしょ?」


急にダイは、実野里の顎をくいっと持ち上げ、目の前で囁いた。


「俺の口からは言えないことになっている。」


(絶対、ダイだ・・。ずるい、色気を武器にして言葉を封じ込めるなんて・・。)


実野里は、また真っ赤に染まってしまった。

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