SトロベリージャM
「ちょっと、そこの見せかけのカップル~。」


(見せかけ!?まぁ、確かに・・。わたしたちの関係は副社長と秘書の関係だからね。てか、今の誰??)


「拓斗、その嫌味な唇、塞いでやろうか?」


ダイは拓斗の唇を、親指と人差し指で摘まんだ。


「ん~~!!んっん~!ん~!!」


実野里は拓斗の奇妙な鳴き声を聞く度に、しりとりで1回分は「ん」の文字が許されるような気がした。


やっと、ダイの洗濯バサミから解放された拓斗は、反動でとんでもない発言をした。


「唇を塞ぐのは、玲兄にしろよな!意外に絵になるかも。」


「んだと、こら~!」


そのとき、近くでカツカツと靴の音が鳴った。


「勘違いされちゃ、困るなぁ。僕は実野里ちゃんがお気に入りだからね。」


実野里の前に、片膝を立ててポーズを決めたのは、玲だった。


そして、掌にキスをした後、サッと立ちあがり、タップダンスを踊り始めた。

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