SトロベリージャM
実野里は、軽く口を開いたまま、瞳をキラキラ輝かせながら玲に魅入っていた。


(わたし・・玲のファンになっちゃう・・☆)


その心の呟きは、恋愛をするという意味ではなく、芸能人に憧れるような感覚だ。


ポ~っと抜けた実野里のただならぬ雰囲気に、ダイは焦りを感じた。


玲はダイの真似ができるが、ダイは玲の真似をすることがないので、もちろんタップダンスなんてできないのだ。


子どものように好奇心旺盛の実野里は、目の前に魅力的なものが転がり込んでくると、それだけしか見れなくなってしまうことをダイはよく知っていた。


いつから、そのことに気付いたのかは謎に包まれているが。


「ふふ。どうやら、君の主がジェラシーで煮えたぎっているようだから、この辺で止めておくよ。」


玲がダンスをキメポーズで終えると、周りから盛大な拍手が送られた。


その音の中に、実野里の尊敬の眼差しも交ざっていた。
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