SトロベリージャM
「そう。」


優しい響きで一言答えた玲は、寝ている実野里の上に覆い被さった。


「きゃっ・・。」


実野里の小さい叫び声は、薄暗い空間に吸い込まれていった。


「綺麗な黒髪に白い肌、そしてこの茶色の瞳、綺麗だよ。この瞳は、自然の中で生きて、自然の恵みで洗われた宝石。汚れを知らない森の妖精さん。僕が汚してもいい?」


手首を掴まれ、玲の吐息が実野里の口元に近付いてきた。


「玲・・だめ・・やめて・・。」


「そんなに嫌なの?」


「・・・」


実野里は返す言葉が見つからなかった。


考え込んでいるうちに、手首の拘束が解けた。


「ごめん、実野里ちゃん・・。これ演技なんだ。」


(はっ!?ちょ・・ちょっと待って!どういうこと?)


「もうじき、ダイがやってくるはずだから、この体勢でいてくれないかな?」


「えっ!無理だよ!ダイに殺されゃう。」


実野里は、冷や汗を拭った。


「死ぬときは一緒さ。」


(えっ~~~!!!!)

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