SトロベリージャM
わたしは、この未知な味を味わいたくなったので、喜んで頷いた。


(意外に大地のセンスは可愛い・・。)


そう思いながら見ていると、大地はジャムを指で絡め取り、自分の口元へ運んでいった。


そして、舐めるのかと思いきや、なぜか唇にジャムを塗った。


唇の赤い大地は、女性になれそうなくらい妖艶だった。


「ぷっ」とわたしが噴出すと、大地は綺麗な顔を近付けてきて、真剣な眼差しで言った。


「味見しろよ。」


歌が聴かれたことが実証され、恥ずかしくて顔が真っ赤になった。


「さっきの歌、やっぱり聞いてたんだ。ただいまって言ってたし・・。」


「どっちにしろ、これから聞くのは確かだ。さぁ、早く。」


更に大地は、端整な顔を近付けてきた。


(もう・・。大地っていつも強引・・。でも、そこが好き。)


やっぱり、あなたの前では身も心もMになってしまう。


わたしは、大地の唇に自分の唇を重ねた。


そして、大地はわたしを抱き締めた。


そのキスは甘くとろけた。


幼いあの頃と同じように。
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