ゆるふわなキミ


何言ってるか全然わかんない!
いくら見た目だけはモテる私でも、ビンタした相手に告られるとは思わなかった!

「ね。オレと付き合ってよ萌ちゃん♪」
「バッカじゃないの!?」

心の底から叫んでも、ゆるふわには全く効かず。
むしろ……

「怒った顔も可愛いよね、萌ちゃん♪」

むしろナマイキムカつく!!

「あんたいい加減にしてよ!」
「タクミね。それよりそんな大声出していいのかい?」
「何がっ……!!」

気づいて言葉をつぐんだ。
そういえば今いるのは、昨日より学校に近い場所。
要するに通学路。
同じ学校の生徒がジロジロ見てた。

「……………っっ!」

ここで悪目立ちしたらさらに何か言われる。
しかもついさっきまで女子と仲良くしてたゆるふわに悪口言ったとか……
……別に言われることは気にしないけど、めんどくさいし。

「可愛いなー萌ちゃん♪」

ムカつくゆるふわ!


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