どうしようもない幼なじみに…



 大和side

「俺のカノジョになってほしい…桃花っちに傍にいてほしいっす」

 体育館に向かう途中で、凌太の声が聞こえた。

 俺は足を止めた。

 決着つけようとか言ってたけど、まさか本気だったなんてな。

 俺は体育館裏に近寄った。

「凌太…何言ってんの?」

 桃花の戸惑ったような声を上げる。

 いいぞ…そのまま凌太のことフれ。

「俺、桃花っちのことただの幼なじみとして見れないっす…」

 凌太が切なそうに言った。

 アイドル気取りが何さらっと決め台詞みたいな言葉言ってん…ってあれ?アイドルか。

「私…も、凌太のこと好きだよ?」

 時が止まったかと思った。

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