野獣に魅せられて・・・

正樹side

医局で一人、

デスクに座って、溜息をつく。

こんな状況、

いつまで続けようか?

オレがいない方が、

玲奈は幸せになれるのか?

最近はそんなことを思うようになった。

・・・

「・・・はい、医局」

突然の電話。

それは医院長からの物だった。

急いで来るように言われ、

オレは直ちに行動した。

・・・

「医院長、話しとはなんでしょうか?」

・・・?!

院長室に入った途端、

オレの目に、潤也の顔が飛び込んできた。

・・・

潤也も呼ばれたのか。

オレは無言のまま、

院長の前に歩み出た。

・・・

「二人ともよく聞いてくれ。

今後、この病院をもっと大きくする上で、

正樹と潤也君に、それぞれ海外に飛んで、

勉強をしてもらいたい」
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