SUGοЯοKU

数分後、先生達は、体育館にきた。

『おくれてすまんすまん。』

『先生達おっそーい。』

『イヤー…まぁまぁ、静かにしなさい。』

そういうと先生達は、話はじめた。先生達がおくれた理由は、ある旅行先の打ち合わせだった。今回の旅行先は、2つある。1つは、沖縄。2つ目は、まだ教えてくれなかった。沖縄にいけるのは4クラスで、旅行先がわからないほうは、2クラスがいくことになった。旅行先は、今からの抽選で決まることになった。明日香のクラス3組代表は、くじ引きの結果、いじめられっ子の原口さやか(はらぐちさやか)だった。他のクラスも抽選者がきまり、旅行先抽選会が始まった。原口は、迷うこともなく1番にくじを引いた。右から数えて2番目においてある紙をとった。紙には、旅行先がかいてある。原口が引いた紙には、『シークレット』とかいてあった。

『しっシークレット…。』

原口は、小さな声でつぶやいた。

『シークレット?じゃあ、オレら、旅行先がわかんないとこにいくのかよ…。わけわかんねぇ』

『ごめんなさい…』

みんなは、ぶつぶつ文句をいった。旅行先がわからない所にいくもう1つのクラスは、4組だった。

『さぁ、もういくぞー。時間もおしてるしな。アハハ』

そしてみんなは、駐車場に向かった。沖縄に行く方は、わくわくしている。でも、旅行先がわからない3組、4組は、わくわくしている人もいれば、そわそわをしている人もいた。

駐車場につき、乗車していった。3組と4組は、黒のバスにのっていった。

沖縄の方は

『ミステリーツアーみたいであっちは、おもしろそおだなぁ。』

『あっち、ハワイとかだったらどーする?いいなぁ…』

『旅行先わかったらメールで教えてねっ!』

などいっている。一方、旅行先がわからない3組と4組は、

『どーしよぉ…なんかこわいよぉ』

『ミステリーツアーだって(笑)絶対。』

『お土産いっぱいかわないとねー』

などそれぞれいろんなことをいっていた。バスが出発するときは、全バス窓を開けて、手をふりあっていた。まるで永遠の別れのように…。どうせまた会えるからと思っていた明日香は、他のクラスに手をふらず、隣に座っている夏子と話していた。でもこの時、手をふりあっていたほうが正解だったのかもしれない…。

< 4 / 27 >

この作品をシェア

pagetop