戯れに溺れる【TABOO】
「“あの時”も、彼氏がいたんだっけ?」


彼はさして気にする風でも無く笑みを零し、指先で背中を辿る。

肌を這う長い指に、堕とされていく。

“あの時”と同じように――…。



「嫌ならやめようか?」

不意に手を止めた彼が、あたしの瞳を覗き込む。

あたしの答えを、彼は知っている。


「やめないで、先輩……」

「今は先生だよ」


首に腕を回して濡れた瞳でキスをねだると、微笑んだ彼が鎖骨に歯を立てた。


「また同じ学校に通えるね」


喉を仰け反らせたあたしの内(ナカ)の女が、優しい恋人の存在を忘れて彼の囁きと愛撫に悦ぶ。

本当は、ずっとこうして欲しかった。


あたしはまた、彼の戯れに溺れる――…。





             END.


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