神龍と風の舞姫
すらりとした長身の彼の風貌は、人目を引きそうなのに、博物館にいる人は誰も彼に目をやろうとはしない
彼もそれが当たり前であるかのようにただ一点を見つめ、進んでいく
と、ある大きな重そうな扉が見えてきた
扉の右下に説明文が書かれた石碑がある
閉ざされたその扉を、少年は片手で押し、ギギギーと古そうな音を立てて中に消えて行ってしまった
バタンーと音を立ててしまった扉は、何事もなかったかのように行き交う人々の前にたたずんでいた
「久しぶりだな」
扉を開けて中に入ると、そこは思わず見上げてしまうほど高い天井に描かれた壁画が厳かな雰囲気を醸し出し、まるで王宮の一室のような広さがあった
奥には小さな小さな石が、ガラスケースの中に入っておかれている
部屋の奥に進んでいく海斗に、部屋のどこからか声がかかった
重く、地から聞こえてくるようなそれでいて体全身に響くような不思議な声
海斗はすたすたと石が置かれている階段の前まで来ると、足を止める
空気が重々しく、普通の人でも何かを感じずにはいられない
と、室内なのに一瞬風が舞った
ごおっという音とともに室内の空気が動き、一瞬、目の前が何も見えなくなる
「まったく、少し見ない間にずいぶんと大きくなったものだな、海斗」
彼もそれが当たり前であるかのようにただ一点を見つめ、進んでいく
と、ある大きな重そうな扉が見えてきた
扉の右下に説明文が書かれた石碑がある
閉ざされたその扉を、少年は片手で押し、ギギギーと古そうな音を立てて中に消えて行ってしまった
バタンーと音を立ててしまった扉は、何事もなかったかのように行き交う人々の前にたたずんでいた
「久しぶりだな」
扉を開けて中に入ると、そこは思わず見上げてしまうほど高い天井に描かれた壁画が厳かな雰囲気を醸し出し、まるで王宮の一室のような広さがあった
奥には小さな小さな石が、ガラスケースの中に入っておかれている
部屋の奥に進んでいく海斗に、部屋のどこからか声がかかった
重く、地から聞こえてくるようなそれでいて体全身に響くような不思議な声
海斗はすたすたと石が置かれている階段の前まで来ると、足を止める
空気が重々しく、普通の人でも何かを感じずにはいられない
と、室内なのに一瞬風が舞った
ごおっという音とともに室内の空気が動き、一瞬、目の前が何も見えなくなる
「まったく、少し見ない間にずいぶんと大きくなったものだな、海斗」