空から舞い降りた天使
急ぎ足で家にむかった。
ひたすら、後ろを振り向かないように。




「ただいま〜。」



「あかねお嬢様、学校はどうなさいました?」



「気分が悪くなって、帰ってきてんけど。」



「まぁ、どうなさいました?」



「少し横になれば、治るから。」




「あかねお嬢様、お母様が帰ってきてますよ。」



「そう。」



「高山、私は部屋におるからね。少し、横になってるから。」




お母さんが帰ってきてるんやぁ。


仕事で、海外に出かけていて、逢うのは10日ぶり。



トントン



「あかね、はいるわよ。」


「あなた、調子がわるいんやって?」



「大丈夫やから。」



私にあまり興味がなくて

いつも忙しくて、それを幼

いころから、自分に言い聞

かせていて、心配をかけな

いように、いい子にして、

甘えられなくて、辛くて、

しんどくて。




お母さん


私が何を


見てるか


私が


何に興味があるのか


あなたは知ってますか?






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