向日葵のような笑顔の君へ
俺はいつの間にかまた、
抱きしめていた。



小さな体を。
今にも消えそうなみのりを。





力強く、けど、そっと、
抱きしめた。










「は、る??」






「俺、恋とか、そーゆうの知らなかった。
今まで好きな奴なんて、いなかったし。
女になんて興味もなかった」




顔を上げようとするみのりの行動を
阻止しようと、さっきよりも
強く抱きしめた。





「みのりが病弱だからって、
嫌いになるわけねぇ…。

みのりはみのりだ。


その…なんつーか……」





俺は顔が熱くなるのを
感じ、溜め息を吐いた。




そして、今まで抱きしめてた
みのりを離し、手を包み込むように掴んだ。



みのりの顔は茹でタコ以上に
顔が真っ赤だった。


俺はフッと笑い、






















「俺も…みのりが好きだ」









一言一言大切に今まで出したことの
ないような、
優しい声で言った。



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