向日葵のような笑顔の君へ
みのりはスマホに付けた
イルカのストラップを空に掲げた。





「綺麗だねっ」




「そうだな」





あの後、水族館を一通り周り、
お揃いのイルカのストラップを買った。





「ねぇ…私、病弱だけど、いいの??」





みのりは、
不安そうに尋ねてきた。



不安なんだな…。





「俺は、みのりが病弱だって好きだ。
それに、支えるつもりだし」





俺はそう言って、恥ずかしくなって
プイッとそっぽを向いた。




みのりはフフッと嬉しそうに笑って
繋いでいた手をキュッと握った。






「ありがと」



「…いいえ」





まだ嬉しそうに笑うみのりの隣で
俺はまだ照れていた。




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