一期一会 ~未来からの贈り物~
だからって彼に掛ける言葉を私は見つけられなくて、それがとってももどかしくて、少しだけ歩く歩調を緩めた。
するとすぐに琉司との距離は開く。
その出来た距離に気付いた琉司が振り返った。
「ミナモ、どうかしたか?」
振り返った琉司の表情はさっきとはうってかわっていつもの琉司だった。だから安心したんだけど、でも何かが違う気がした。
その何かは分からないけど。
「あのさ、ミナモ……」
行き先など考えないまま只やみくもに歩いてた。そして行き着いた先は、昼間なのに人気が殆どない公園。
いや、琉司は意図的に私をここへ連れて来たのかな?多分この場所は地元の人でなければ辿り着けないかなりいりくんだ場所にあるみたいだから。
そんな事を考えながら、彼が何をしたいのか思い描いた。
描いたけど、だけどやっぱり何も思い浮かばない。考えて見ると私は彼の事を何にも知らなかった。
