一期一会 ~未来からの贈り物~
「あのさ、もうやめた方がいいと思うよ」
あれから黙り込んでしまった琉司がやっと口を開いたのは、たいぶ歩き出してからだった。
もう学校からもだいぶ離れていて、生徒の姿も殆どみえない。そんな場所。
私は彼が何を言っているのか意味が分からなくて、「なんで」なんて聞き返してた。
「だから、サッカー部の先輩。何て言ったかな?名前は忘れたけど。あの人彼女居るんだろ?だったら諦めた方がいいよ。辛くなるのはミナモだよ。今だって辛そうじゃん。そんなミナモ正直、見たくないよ」
「………」
どうして琉司がそんな辛そうな顔をするの?
琉司の顔をぼんやりと眺めながらそう思った。
彼がそんな顔する必要はないのに。私の為にそんな辛そうな顔、しなくていいのに。