撮りたいの?撮りたくないの?◇TABOO◇
引退作品になりそうです
「いや……やめ…て…」
乱暴に足を開かされ
ベッドの上で懇願する私

「こんなに濡れてるのに?」
意地悪な言葉と指の動きは止まらない。
男は顔を寄せ
敏感な私の小さな部分を舌で味わう

「いやー」と、声を上げたら



「はい!カット!」
鋭い声が部屋に響く。

カメラの前で
監督であり恋人でもある剛君が、怖い顔で迫ってきた。

「萌ちゃんもっと動いて、右足を高く上げて背中をこーんな感じで……」

無茶な体勢だろ
私はシルク・ド・ソレイユか?

無言で威圧する姿にビビったのか、剛君は一歩下がって『10分休憩』と声をかける。

背が高くて
目が澄んでいて
イケメンな彼は

AV監督さん。

そして私は
1年前リストラに合い
短めのスカートでファミレスでバイトしていたら、スカウトされたAV女優。

『脱いで下さい。触らせて下さい』
バイト先でそう言われ
銀のトレイでぶん殴った時から、私は惹かれていたかもしれない。
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