今だけそばにいていいですか?
「ありさちゃんも撮る?」
何枚か作品をカメラで撮った後、まだ子供みたいな無邪気な顔で先輩が笑う。
「私は……」
「そう? 美人製作者さんの写真も悪くないけど?」
どちらかと言えば地味な私を美人だなんて。
お世辞でも嬉しい。
「あ、ちょっといい?」
突然、先輩が私に近付いた。
「メガネ取るか」
至近距離でメガネを外され交わる視線。
「本気で美人」
え? と聞き返す間もなく私の唇に先輩の唇が重ねられた。