THEchocolateCHESS
☆*:・°黒★:*:・°
*:・エピローグ:*:・°
空を見る
何時もと変わらなく、碧かった。
…そうだったんだ
「アタシは」
…幸せだったんだ
☆*:・°黒★:*:・°
アレから、1年が経とうとしていた
「あ。」
アタシの…
大切な人だ。
「待って!」
追いかけても追いかけても逃げて行く
あの人。
振り向かず走るあの人は何かを探しているようすだった。
「っっっは!」
飛び起きた。
息が荒い
…夢かぁ
夢で良かったのか、悪かったのか…

「…」
自分が立っている所を見た。
…又夢?
「まさかぁ」
にしては、超現実的だ。辺りを見回す。
…城?
取りあえず、入って見ることにした。
「わー」
中は広く、白と黒の大理石で美しい市松模様で、統一されていた。
「…キレイ」
遠くの方に、四方を硝子で囲まれた、チェスで言うと黒のクイーンが静かに、立っていた。
それに向かって、走り出した。
何だか、早く触らないといけない様な、あの黒のクイーンが、自分の運命を握っているかの様に…
「あ…」
遠くからは、見えなかった小さな文字が、その硝子に彫ってあった。



と。


それは紛れも無く、自分の名前だった。
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