†captivity†(休載)


「つまんねー。他になんか高そうなもんとかねーの?」

「財布自体売れねぇかな?」

「もういっそバッグごといくか?」



あざ笑う声。

嫌な視線。



滲む視界──











「てめーら、それ楽しいか?」




突如響いた、不快ではない声。

この五人の中にはいない、綺麗な声。



「あ?誰だ?」



その声からも、部外者が入って来たのだとわかる。



「隣の校舎の屋上いたら、見えちまったんだよなー」

「だから誰だよテメー」

「オガタシンだ。有名人だろ?」



直後、僕を掴んでいた手が離れた。

状況を確認しようと視界を地面から見上げると、五人は固まっていた。



オガタシン

どこかで、いつか聞いたことのあった名前のような気がする。

どこかで──あ。



「お前らが今の遊び楽しんでたっつんなら、俺らにもさせてくれよ。おまえ等で。サトルに教えたらお前らの精神どうなるか保障できないけどな」



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