†captivity†(休載)


気付けばスプーンが進む進む、すぐに食べ終わってしまっていた。



「ごちそうさまでした。すごくおいしかったよ」



にっこりと奏多くんに笑いかけると、奏多くんも笑って返してくれた。

あぁ……可愛い、めちゃくちゃ可愛い。



「そろそろ本題といこうか」

「は……?」



東先輩がいきなり言った言葉に、あたしの頭はハテナ。

本題ってなぁに?

なんの本題?

なにが本題?



「あの、どういうことでしょうか……?」



まるで最初から話があるというような目的があったかのような口振り。

どういうこと?



「藤崎和歌、君がこの家に来たってことは、もう変えられない事実だよね」

「……はい、まぁ、今居ますしね」

「奏多のご飯、食べたよね?」



なんですか、この怖い展開は。



「食べました」



なにを企んでいるんだ、この悪魔?




「それじゃぁさ、お願い聞いてくれるよね?」

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