†captivity†(休載)


誰よりも危ない橋を渡るのかもしれない。

奏多くんのように、もう誰もあたしに近づかなくなるかもしれない。

みんながあたしを恐れるかもしれない。



それでも、なんかね、離れたくないって思ってしまっているから。

もう少し、彼らを知りたいと、思っているから。



「滝澤くん、ありがとう。でも、やっぱりこの気持ちは変わらないみたい」



にっこり、堂々と。

嘘で、偽りの気持ちで、彼らと離れるのは簡単だ。

でも、せっかくこうして三人と関わりを持てた。

なにより、奏多くんがあたしを必要としてくれたのに、離れるなんて嫌だ。



「そっか」

「滝澤くんは、あたしを怖いと思う?これから3人と関わってくつもりでいるけど」



滝澤くんは、迷いなく首を振った。



「いいや、限りなく気をつけるから、今まで通りがいいかな。せっかく友達になったんだし」


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