チョコレート＊ラブ

片手を手提げの中にいれて、菅原君に渡すチョコを手に取った。

「菅原君っ！……こ、これ。私が放課後に誘った理由、これを渡したかったから」

菅原君にチョコを渡すと、罰が悪そうな顔をした。



「俺、本命じゃなきゃ受け取らないから」



───……え？

いや、これ本命です！



「……本命は、藤田なの？」

……え？

菅原君は、顔を上げて私を見つめた。
そして、不機嫌な菅原君に戻ってしまった。


「す、菅原君？あの…」

「藤田以外にも上げた奴いるの？てゆうか、藤田超嬉しそうだったんだけど。坂野からチョコ貰って…。俺に自慢してきて…それが嫌で…。俺、坂野にチョコ貰えないかと思ったし、くれるチョコが本命じゃないし。……そのっ」


す、菅原君……

さっきから凄い速さで話してる。

どうしちゃったんだろう。