森の人
「…!来た!」

近付いてくる地響き。
大きくなる揺れ。

「火はそのままにして、早く、空洞の中へ」

拓也のその言葉と供に、落ち着いた足取りで空洞の中に入る四人。
だけどその表情は、緊張感が漂っていた。

「まず、どうすれば?」

コウヘイが質問する。

「毒キノコが詰まったこの袋ごと、奴の口の中に放り込むんだ」

拓也がそう説明をした時、


!!!


獣の口が、空洞の中を襲った。

そして一度引っ込み、もう一度空洞の中に入ってきた。


瞬間、


「食らえ!」

拓也は、獣の口の中に毒キノコが入った袋を放り投げた。

…!!!

一瞬の間をおき、もがき苦しむ獣。

その苦しそうな悲鳴が、空洞の中で反響し、不気味に響き渡る。

そして口を、空洞から引っ込めた。

「今のうちに、この槍で奴の心臓を!」

そう言って、槍を持って果敢にも外に出る拓也。

すぐ後を、槍を持ってコウヘイも飛び出す。

澤山も震える手で槍を持ち、その後に続いた。
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