森の人
「やっつけた!」

獣を足で軽く蹴り、最期を確認する拓也。

「倒したの?」

静かになった外の様子を見に、サヤカが出てきた。

「ああ」

そう答える拓也を見るサヤカ。
その視線の先には、巨大な獣が息絶えていた。

「何これ…。こんな物が…?」

それは、野犬のような狼のような獣。

「で、でも、もう死んでるのよね?」
「凄い!凄いじゃない」
喜びに浮かれ、はしゃぐサヤカ。

しかし、

「シッ!静かに」

拓也が辺りを警戒する。

「な、何?」

「また近付いてくる」

静かに様子を伺う。

再び、地響きと揺れが近付いてくる。

「きっと二匹目が、あの悲鳴を聞いて、助けに来たんだ」

コウヘイの言葉に拓也が、

「二匹目も、さっきと同じ要領で倒そう」

と、言った。
< 35 / 133 >

この作品をシェア

pagetop