森の人
「おはよ〜。いい匂いだな」

拓也が起きてきた。

「匂いにつられて、獣じゃなく拓也が出てきたわ」

「何か言ったか?」

「澤山さんがお腹減ったって言うから、この獣の肉を焼いてたんですよ」

コウヘイがすかさず言った。

「それから、これ、澤山さんが作ったんですよ」

そう言って、槍や毛皮を指差す。

「澤山君、君は凄いよ!」

コウヘイが指差す、それらを見ながら、感心する拓也。

「そ、そんなこと」

頭を掻きながら澤山は言った。

「茜さんは?」

コウヘイが聞いた。

「まだ寝てる」

「ずっと寝てればいいのよ」

「サヤカ!」

「肉、焼けましたよ」

そう言って、コウヘイは拓也に焼けた肉を渡した。

そして、澤山にも渡す。

澤山は肉を受け取ると、ひと口かぶった。

「美味しい」

「ははっ。君は本当に、美味しそうに食べるね」

和やかな空気が、四人を包んだ。
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