森の人
「そ、そんなこと…」

「いいのよ。無理にしなくても」
「でもね、あなたが自分の欲望・感情に素直に従わない限り、ここから出られないのよ?」

「その意味、解る?」

「…」



「おはようございます。二人共、早起きなんですね」

目を擦りながら、コウヘイが起きてきた。

「これ、二人で作られたんですか?」

新しい槍と、剥がされた毛皮を見てコウヘイが言った。

「私は何もしてないわ」
「私が起きてきた時には、もう既にこの状態だったの」

「澤山さん…」

感心の目で澤山を見るコウヘイ。

「あ、あのー、この肉、食べられますかね?」

話をすり替え、後頭部を掻きながら、照れ臭そうに澤山は言った。

「キノコしか食べてないので、お腹ペコペコで」

同時に、澤山のお腹がなる。

「プッ。アハハ…」

澤山のその様子に、お互い顔を見合わせ、思わず吹き出すサヤカとコウヘイ。

「食べてみましょう」

何とか笑いをこらえたコウヘイがそう言って、焚き火の準備にかかる。

「でも、匂いで三匹目が襲いに来ないかしら?」

「その時は、戦えばいいんですよ」

「そうね」

そして、澤山とサヤカが肉の準備にとりかかる。
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