森の人
「コウヘイが、何かを見付けたみたいなの。ちょっと来て!」

顔を見合わせ、慌ててコウヘイの元に駆け寄る二人。

「沢の向こう側の藪の中に、何かいるみたいなんです」

コウヘイが指差す方を見る。

「…?奴かな?」

目を凝らして見る拓也。

「にしては、静か過ぎます」

「行ってみよう」

そう言って沢を渡り、藪の中に入って行く。

後を追うコウヘイ。

「待って!」

その後に続く二人。

沢を渡り、藪をかき分け、『それ』の側で立っている拓也の元にコウヘイが辿り着いた。

「こ、これは」

ゆっくり拓也に近付き、横で立ち止まる。

「死んでる」

「きっと、巣に逃げる途中で、ここで力尽きたのね」

後から来た二人も、コウヘイの横で立ち止まった。

槍が三本、心臓部分を外して刺さったまま、息絶えている『三匹目』
を前にして。
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