森の人
「サンキュ」

小さくそう言って、ペットボトルを受け取る拓也。

「茜さん、無事だといいですね」

「ああ」

「…」

無言になる。

どう声をかけていいのか分からず戸惑っている澤山に、

「君はどうしてここに来ることに?」

拓也が聞いてきた。

「分かりません」
「僕は自殺したはずなのに、気が付いたら街の中にいて…」

「どうして自殺なんか」

「それは…」

暗い顔をしてうつむく澤山。

「言いたくないなら、無理に言わなくていいよ」
「ごめん、辛い事を聞いてしまって」

「いえ、違うんです。覚えてないんです」
「それまでのことも、何故僕が、それに至ったのかも」

「そうなんだ」

「…」

そしてまた、無言になる。


「ねぇ!」

サヤカが二人を呼んだ。
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