甘い毒
ただただ離れるのが寂しかった私に、シンと喧嘩して泣いていた私にぬくもりを与えてくれた。
アラタの恋心を利用して、単に私が一人になりたくなかっただけ。
このまま飲み会に参加していても私にもアラタにとってもよくないと思い、店長にメールをして、もう帰ろうと心に決めた。
「ユイのうそつき」
お手洗いを出たところで待ち伏せをしていたアラタに出くわした。
「…ッ…アラタ…」
息を呑む私に近寄ってくるアラタ。
落ち着かなくて指を弄ってたら、シンから誕生日に貰った指輪に触れた。