これは運命でしょうか？

…ONE

中学２年の初夏。
まだ誕生日を迎えていない私は１３歳だった。

もうすぐ夏休みと言うこともあって私はいつもより浮かれていたのかもしれない。

「あれ？朝子姉ちゃん？」

だから、当時まだ子供嫌いだった私がこの小さな呼び掛けに足を止めたのは。

ちなみに"朝子"は私の友達の名前。
そう、朝子は私と同い年で中学２年だ。
目の前に居る４〜５歳と３〜４歳の女の子知り合いな訳が無い。
お兄さんが居る事は知っているが、妹が居るなんて聞いた事もなかった。

だが、朝子は自分を呼び止めた女の子を確認した途端、急に女の子を抱き上げた。

「みっちゃーん！久しぶりだね〜！
元気だった⁈」

みっちゃんと朝子に呼ばれた女の子は、はにかみながらも朝子に抱き着き返した。