極上御曹司のイジワルな溺愛
「あぁ~。もう、どうしよう」
もう一度ベッドの寝転ぶと、うつ伏せになって突っ伏す。
なんて言うことをしでかしたんだ、私。
副社長が私をお姫様抱っこしているところを想像しただけで、恥ずかしさから顔が火照っていく。
次に会うとき、どんな顔をしたらいいのよ。
ベッドの上で後悔と戦っていると、一瞬、倒れそうになったときの記憶が蘇る。
体がふわふわしてクルッと反転しかけたとき、目に飛び込んできたのは副社長の姿。なのに私は何故か“先輩”と呼んだような……。
「どうして今更、先輩なの?」
思わず、心の声が漏れる。
「な、何よ急に。頭でもおかしくなった?」
軽くヒドいことを言う麻奈美をよそにその後を思い出そうとするが、頭が痛くなってきてそれ以上は思い出すことができなかった。