ひとつ、ベッドの中
「……あたしは、凌ちゃんさえいてくれればいいの……」


反対されて、引き離されるなんて悲しい運命をたどるのなら。


家族を捨てたって――……



「あたしが家を出たってお母さんは何とも思わない。どこかに小さいアパートを借りて、凌ちゃんはそこから高校に通えばいい。あたしは高校を辞めて、働くから」


凌ちゃんは、あたしの目をじっと見つめていた。



「ね、凌ちゃん……?」



そしたら、今度こそ。


本当にあたしは凌ちゃんのモノになるよ――…?










「――いいよ、しよう」





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