恋チョコ
受け取ってくれるといいな~…、小高くん―――。


小高 春智(おだか はると)くん、私の好きな人です。


彼と出会ったのはほんの数ヶ月前。


修学旅行のある月、10月。


少し肌寒くなったある日のことだった。






―――――


その日は丁度、先輩に助っ人を頼まれて部活に出て残っていた。


一段楽した頃、先輩に

「悪ぃな、急に来て貰って。もう大丈夫だから、帰っていいぞ」

と言われ、私は下校の準備をしに教室へ。


そのとき、ふと友だちに渡す物があったことを思い出して、彼女の教室へと向かった。


その友だち、塚原 美咲(つかはら みさき)は理数クラスの子で、

私は文系クラスで少し教室が離れているの。

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