雪の結晶
賭けゲーム

「で、なんの賭けすんの?」

さっき賭けすることになったんだけど、優来は腕をくんで黙って歩いてる。

いつまでかかんの?

「……」
「もう!優来っ!」

いい加減声を上げた私を遮るように、優来が口を開いた。

「あ、思いついた♪」
「え……んで、何よ?」

なんなんだろ…?
内心ドキドキしてる私。

「んっとなー、次のテスト、中間近いだろ?」
「あ、うん。来月末かな?」
「ああ。それで、合計点が少ない方が勝った方の言うことを3日間聞くっての。よくね?」
「え…」


考えた末はそれかい!
てか、私勝ち目なくない!?
絶対、優来の方が点良いに決まってんじゃん!


「え、何?俺に勝てる自信ないとか?まあ、そーだよねー真里香の頭じゃなぁ〜」

ピッキーン……

ああ、そうかい。
私じゃ、あんたに勝てないって?ふざけんなよ!優来!!

「勝てるわよ!余裕よそんなの!ばかにしないでくれる?」
「ほう…じゃ、決まりな♪」
「ええ。臨む所よ!」


バカだな。私…
勝てる自信なんてないのに…
これこそまさに
“売り言葉に買い言葉”


だな…


「じゃーなー♪真里香!」
「はいはいっ!さよおなら!!」


帰り道。
いつもより小さい背中で私は帰った。


はぁ〜…

どうしましょうか…
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