片思いの俺
「…うるさいよ。君たち」
そう。
俺は、ことごとく好きな女にふられる。
どーしてなのかは、分からないけど、なぜかふられる。
ドンマイな俺。
もう、苦笑いするしかないな。
そんな感じに少し落ち込んでいると、ある女子がヒソッと言った。
「そういや、転校生だけどさ…」
朝日出渚沙のことか。
俺はチラッと横目で転校生を見る。
変わらず、ケイタイをいじっている。
「私が声かけても、知らんぷり」
マジで!?っとかいう、あからさまに驚いた反応を見せる周りのクラスメート。
知らんぷり……か。
俺が話しかけたときは、一応返事を返してくれたんだけどな。
知らんぷりじゃなくて本当に聞こえてなかったんじゃないんだろうか?
もう一度、俺は朝日出渚沙を見た。