requiem
お金…どうしよう…。5万円なんて大金私は持ってない。
でも、あれがなきゃ隼人と別れることになる。
大好きな隼人と別れたくないよ…。
今までは、1万とかだったから何とかバイトで稼げたけど5万なんて無理…。
はぁ…本当にどうしよう。


「麗香~最近溜め息ばっかついてどうしたの?」私が話しかけると初めて私がそこにいたことに気づいたように驚いた顔をする。最近こんなんばっかだ。
「あ…、何でもないよ…。うん。何でもないって~。大丈夫。気のせいだって~」麗香は笑って否定するけど、その笑顔が作り笑いだってことは明らかだ。

ーその日から麗香は学校を休むようになった。百合がどれだけメールをしても返事はないし携帯も繋がらなかった…。
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