銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
 土の精霊は、大地と植物系の精霊。

 そのせいか、自分達は大きく成長してこそ誇りって感覚があるらしい。

 だから毎日毎日、『小さい小さい』連呼されると、けっこう複雑な心境になるみたい。

 ……実はそこが可愛くて、わざと言ってる部分もあったりする。

 仕草も容姿もとっても可愛い土の精霊は、密かにみんなのアイドル的存在。

「あうぅ~」と言葉に詰まって困っている姿を見て、うふふと心の中で笑ってしまう。

「……お前達、意地が悪い」

 火の精霊がムッとした表情で土の精霊を両手の中に包み、自分の胸元に抱え込む。

「苛めるのは、良くないと思われる」

 そう言いながら、あたしとモネグロスを睨み付けた。

 土の精霊に対する罪悪感からか、火の精霊は最近やたらと土の精霊に対して過保護だ。

 精悍で男らしい火の精霊が、まるでお人形を大切にしてるように見えて、すごく可笑しい。

「あら、ずいぶん土の精霊に優しいじゃな~い?」

「土の精霊、では無し」

「え?」

「ノーム、と呼ぶべし」

 火の精霊は、上機嫌でそう言った。

 実はあたしが、土の精霊と火の精霊にも名前をつけたのだ。

 やっぱり名前で呼び合った方が、仲間!って連帯感が増すし。

 土の精霊が『ノーム』。

 火の精霊が『イフリート』。

 ふたつとも、うろ覚えの本の記憶から付けた名前だ。

 最初は戸惑っていたけど、ふたり共すぐ慣れて、すっかり気に入ってくれた。
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