君を想う、僕の我が儘
「はぁ〜…、余裕がない」


「応援してるよ」


ありがとう、と言って僕は君を抱きしめた。

身じろぎする君を離さないように、腕に力をこめる。


「もう少しだけ、エネルギーチャージさせて」


君は、ふふっと笑うと、
「わたしも受験生なんだけどな」
と言った。


僕たちは高校生で、受験生で、そのうち大学生になって…。

大人になるにはまだ時間がかかるんだ。


「早く大人になりたい」


「どうしたの、急に?」


「こんなに勉強しなくていいから」


君は、小学生みたいなこと言うんだね、と笑った。


早く、大人になって君を迎えに行きたい。
…確かに、小学生じみた現実逃避だな。



 
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