俺様ホストに愛されて
お昼前にホテルを出て、軽くランチをしてから帰路についた。
送ってくれると言ったけど丁重にお断りし、電車に揺られて自宅アパートへ帰宅。
ワンルームの安っぽくてボロっちいアパートは、狭いけど落ち着くあたしの癒しの空間。
エアコンを付けた後、汗だくになった体をサッパリさせたくてシャワーを浴びた。
太一のことを思い出すと胸が痛んだけど、もう涙は出なかった。
長年付き合って来たから、いざ別れるってなったら寂しいだけなのかなって、今になったら思える。
後ろを振り返ってもいいって言うリュウの言葉に随分救われた。
振り返って振り返ってしてたら、後はもう前に進むしかないもんね。
リュウがいてくれて良かった。
もしまた次に会えたなら、もうちょっと素直なあたしでいられるといいな。