俺様ホストに愛されて
追想

【リュウside】



「辰巳君、マヤとアフターしてくれるぅ?」



上目遣い、かつ潤んだ瞳で俺の顔を見上げるマヤという女は


やたら豊満なその胸を俺の腕にわざとらしく押し付けながら、この店で一番高いブランデーを煽っている。



見下ろせば谷間が丸見え。



軽くため息を吐き出しつつ、その上目遣いを決め込んでいる目を真っ直ぐ見つめ返した。



「行きたいのは山々なんすけど、今日は運悪く代表から呼び出し掛かってるんですよ」



さらっと言って少しだけ残念そうにして見せ、反応を見る。



中には強引に誘い出して来る客もいるけど、大抵はこれで引き下がる。



「え〜!マヤの部屋で朝ご飯食べさせてあげたかったのに!」



唇を尖らせながら拗ねたように言うマヤを見て、面倒臭いタイプの女であると判断した。



なんで俺が今日初めて来た客の部屋に上がり込んで飯食わなきゃいけねぇんだよ!


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