俺様ホストに愛されて


年下のくせに、そういう感は誰よりも鋭い。



「お前にだけは会わせたくねぇよ」



そういえばこいつ、妃芽と同い年だったな。



童顔な妃芽とは違って、カエデは妙に大人っぽい。



喋るとガキだけど、それは相手に合わせて対応の仕方を変えているから。



計算高い奴だけど、憎めないのは半分だけ血の繋がりがあるからなのかもしれない。



「えー、相変わらずひどいな。そんなんじゃ、彼女に振られちゃうよ?」



「うっせえ、帰れ」



そう言っているにも関わらず、カエデはなぜかまたクスクス笑い出した。



なんなんだよ、お前は。



「知ってるよ、リューちんは本当は優しい人だって」



はぁ⁉



俺が優しい⁉



ありえねぇ。


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