俺様ホストに愛されて


「シラけちゃったね〜……奢りじゃなかったしさぁ」



「だね。一次会で終わりって久々かも。イイ男もいなかったし」



ギャルっぽい市井さんの友達2人が落胆したような声を出した。



ふらふらのあたしは、市井さんに支えられてやっと立っているような状態。



立ち上がったせいで、いきなり酔いが回り始めていた。



「どうする〜?このまま帰る?」



市井さんに向かってそんな声が飛ぶのを、あたしはまだ少し冷静さの残る頭で聞いていた。



帰りたくないな



一人になるとどうしようもなく寂しくなりそう。



「うちらロズピ行こうかって言ってんだけど……妃芽ちゃん、ふらふらだよね?」



「らいじょおぶれすっ!あたしも行きます〜」



どこだかわからないけど、とにかく帰りたくない。


< 62 / 402 >

この作品をシェア

pagetop