俺様ホストに愛されて


「んっ……っ」



腰や背中の辺りが締め付けられているように感じて、寝ぼけ眼のまま身をよじる。



まだ眠っていたかったけど、この重みの正体が気になって重い瞼を何とか持ち上げた。



ん……?



目の前に見えるのは、ゆっくり上下に動く綺麗なラインの鎖骨。



自分のものじゃない寝息が聞こえて、あたしの髪を静かに揺らしていた。



「わ」



え……?



な、に?



抱き締め、られてる……?



スカッシュ系の香りがふわっと漂って来た。



リュ、ウ?



だんだん頭が冴えて来たあたしは、昨日の出来事を一瞬にして思い出した。



顔からサーッと血の気が引いて行く。



なんとかリュウの腕を上に持ち上げて、その隙間から這い出ようとしてみた。

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