フルスイング【危険】
「根拠もないくせに、適当なこと言わないで下さい。」


「なんだよー、励ましてやってるのに素直じゃない奴め」


先生は舌をべーっとしながら出口のドアに手をかけた。
私の今日の授業が終わる。


「ちなみに」


先生は振り返らずに言った。


「風間はいい奴だぞ、クラスではあんなそっけない感じだが」


「はぁ…」


「振られちゃったら、また慰めてやるよ」


「だから違うっ!」


「ふはは、じゃよろしくー」


そう言い残すと、先生は逃げるように部屋を出た。
改めて机の上に置かれたプリントを見る。
外はもうすっかり夕暮れ時だった。

(まぁ…今日はもう遅いから明日渡そう)

やはり出来るか不安になる。
今から緊張してきた、でも…。


「心配すんな、か…」


放課後の生徒指導室で一人、深呼吸をする。
もし落ち込むようなことになったら、ここでまた先生に文句言ってやる。
そう決めると、少し楽しみだ。
憂鬱が少し晴れたところで、私は生徒指導室を後にした。
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