世界を濡らす、やまない雨
私を拒絶する、有里の背中。
その意味がわからず、呆然と立ち尽くす私。
有里はデスクの引き出しからブランド物の財布を取り出すと、サキ先輩の方へ小走りで駆けていった。
私には見向きもせずに、まるで空気のように無視をして────……
有里が立ち去ったとき、私は初めて気がついた。
彼女の私への無視は、今始まったわけではない。
今朝、有里が私に挨拶をしなかったときから……
メニュー