長い夜の甘い罠【完】


『今度、星を間近に感じられる田舎へ旅行にでも行くか』

「旅行?貴方と?」

『不満か?』

「ええ、嫌よ」

『はは、そう言うと思った』


男は携帯越しに笑いつつ、そのまま他愛もない話を三十分程続けた。

不思議ともう今は辛くない。

一人だったらきっとまだ泣いていたと思う。

けれど、今はもう大丈夫。

と、その時。















―――ピーンポーン―――



インターホンが鳴り響いた。


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