星屑チョコレート【短】
こんなにあたしに付き纏っていつ仕事をしているのかと訊きたくなるけど、意外にも橋本君の営業成績は我が部のエースの次だったりする。
一体どんな手を使っているのかという疑問はあるものの、橋本君宛の電話はいつも温かいものばかりで、それが彼の人柄のお陰だという事はわかる。
「繭さん、聞いてますか?」
「……仕事しなさい。それと、さっきからあそこの女の子達があなたを見てるわよ」
昨日、あたしの事を話していた後輩達の視線が刺さっている事に、橋本君は気付いていなかったらしい。
用意したプレゼントを渡すタイミングを窺っている彼女達を余所に、彼は一度だけ振り返った後であたしに柔らかい笑みを浮かべた。
一体どんな手を使っているのかという疑問はあるものの、橋本君宛の電話はいつも温かいものばかりで、それが彼の人柄のお陰だという事はわかる。
「繭さん、聞いてますか?」
「……仕事しなさい。それと、さっきからあそこの女の子達があなたを見てるわよ」
昨日、あたしの事を話していた後輩達の視線が刺さっている事に、橋本君は気付いていなかったらしい。
用意したプレゼントを渡すタイミングを窺っている彼女達を余所に、彼は一度だけ振り返った後であたしに柔らかい笑みを浮かべた。