隣のぼーいふれんどサマ。





「んーっ!!」


あたしは大きく伸びをする。


久しぶりの自分の家だ。


「ただいまっ!!」


やっぱり自分の家は落ち着く。


はしゃぎ回るあたしの後ろで、冷めた笑いが聞こえる。


「くくっ・・・。馬鹿か、たった3ヶ月だろ。ガキ。」


こんなこと言ってくる人は、俊哉の他に誰もいない。


「いいのっ!!たったじゃないもん!!ガキですいませんねーっ!!」


背中を向けたまま言うと、後ろから抱きしめられる。


「ちょっとっ・・・」


「やっと帰ってこれたな。・・・おかえり、カズ。」


急に優しくなるとか、やっぱり俊哉はずるいよ。


このギャップがあるから、憎めない。


「ただいま、俊哉。・・・やっと二人で暮らせる・・・んだよね?」


「あぁ。何があっても、もうどこにも行かない。カズと二人で暮らす。」


「うん。」


やっと俊哉の隣にいれるんだね。


この家で、もう一度スタートできるんだね。


そして、早く謎を解き明かして、また新しい気持ちで俊哉と恋をしよう。


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